高濃度ビタミンC
点滴について

高濃度ビタミンC点滴とは

ビタミンCを食品やサプリメントなどで摂取するのではなく、点滴により体内へ高濃度のビタミンCを投与する方法です。ビタミンCには抗酸化作用があり、点滴により身体に取り込むことで、歯肉炎や歯周病の対策・予防、抜歯などによる傷の早期回復などの効果が期待できます。また、エイジングケア・疲労回復・免疫力アップなどの全身への効果も期待できます。

なぜ点滴なのか?

ビタミンCは強力な抗酸化作用を持つことが知られており、疾病予防などの目的で使用されてきました。ただ、食品やサプリメントでの摂取では吸収が悪く、大量に摂取してもすぐに尿中に排出されてしまいます。
それに対して、食品やサプリメントなどから摂取する方法と比べて高濃度ビタミンC点滴療法は、ビタミンCの血中濃度を20~40倍以上に増やすことが分かっています。身体の隅々にビタミンCが行き渡りやすく効果が期待できます。

アイリス歯科クリニックの
高濃度ビタミンC点滴

当院では、「ビタミンCのみ」と「ビタミンCに加え数種類のビタミン・ミネラルを加えたもの」を点滴する、2種類の高濃度ビタミンC点滴療法を取り扱っております。しっかりとヒアリングさせていただき、患者様お一人おひとりの状態に合わせてた方法をご提案させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

当院で使用している
高濃度ビタミンC製剤について

国産のビタミンC製剤は品質維持のため防腐剤が使用されているため、大量に投与する高濃度ビタミンC点滴には向きません。
当院では、防腐剤不使用のアイルランドで製造されたMylan(マイラン)社製の高濃度ビタミンC製剤を使用しているため、安心して体内に取り入れることが出来ます。マイラン社の高濃度ビタミンC製剤は、世界中で信頼されており、米国・カナダの大学・研究所などで実施している高濃度ビタミンC療法の診療試験や研究に使われています。また、ビタミンC製剤は、厳重な冷蔵管理が必要なため、マイラン社では、アイルランドの工場から全て保冷コンテナで日本の医療機関に空輸されております。当院では、そのような理由からマイラン社製ビタミンC注射液を使用していますので、安心してご相談ください。

高濃度ビタミンC
点滴の種類

①高濃度ビタミンC点滴

高濃度のビタミンCを点滴により投与させていただく方法です。
点滴投与により、血中のビタミンC濃度が高くなることで歯肉炎や歯周病の対策・予防だけでなく、疲労回復効果・免疫力アップ効果も期待できます。また近年では、がん治療にも高濃度ビタミンC点滴が取り入れられています。

②高濃度ビタミンC点滴
【ブレンド】

ビタミンCに加え数種類のビタミン・ミネラルを加えたものを投与させていただく方法です。
点滴業界では、「マイヤーズカクテル」と呼ばれている治療法のことを指します。人間に必要な栄養素であるビタミンやミネラルを直接血管内に投与し、血中濃度を急速に上昇させることで薬理学的な効果を得るものです。倦怠感や疲労、慢性疲労症候群、片頭痛、慢性副鼻腔炎など全身への影響が期待できます。

高濃度ビタミンC
点滴の流れ

1点滴治療のご説明
 (効果・価格・時間など)

歯科医師が患者様のお口とお身体の状態をしっかりとヒアリングさせていただきます。
点滴治療についての効果や価格、治療にかかるお時間などをご説明させていただきます。

2同意書の記入

歯科医師からご説明させて頂き、ご納得いただいた上で治療をご希望される患者様には同意書の記入をお願いしております。

3施術の予約・注意事項用紙の
   お渡し

次回より、施術が開始しますのでご希望の日時にて、施術日時をご予約いただきます。
また、併せて注意事項の用紙をお渡し、ご説明させていただきます。

4施術当日

ご予約いただいた日時にてご来院頂き、施術を行いますので、リラックスしてお越しください。

詳しい料金について

高濃度ビタミンC
点滴の注意点について

【下記に該当する⽅は、「⾼濃度ビタミンC点滴」を受けられない場合がございます。】

●G6PD⽋損症の⽅

●⼼不全や腎機能に問題のある⽅、現在透析治療中の⽅

●糖尿病でインシュリン注射を⾏っていらっしゃる⽅

●活動型⼼不全のある⽅

●胸⽔・腹⽔・リンパ浮腫のある⽅

●頭蓋内腫瘍のある⽅

●病状が極端に悪化している⽅

●メソトレキセート(リウマトレックス(R))、ベルケイドを使⽤している⽅
メソトレキセート投与中の⽅は、薬剤の結晶が尿細管に沈着してしまう場合があるため、
投与24時間、投与後48時間はビタミンC点滴ができません。
ベルケイドは、ビタミンC投与により効果が減弱するため、投与前後12時間は、経⼝・点滴ともビタミンC投与できません。

【その他、点滴投与時の注意点について】

●「⾼濃度のビタミンC点滴」には利尿作⽤があるため、喉が渇くことがあります。

●空腹ではない状態で点滴を受けることをおすすめしております。
「⾼濃度のビタミンC点滴」を、空腹時に受けると冷汗、めまい、動悸などの「低⾎糖」を
引き起こすことがあります。

●点滴中、⾎管の痛みを感じることがあります。

●点滴投与の効果に関しては、個⼈差がありますのでご了承くださいませ。

高濃度ビタミンC
点滴の副作用について

⾼濃度ビタミンC点滴療法には重⼤な副作⽤はないと⾔われております。
また、ビタミンCは⽔溶性ビタミンで過剰症もなく速やかに尿中排泄されます。
⽐較的起こりうる可能性のある、副作⽤としては以下のようなものがございます。

のどの渇き

⾼濃度ビタミンC点滴には利尿作⽤があります。当院では、点滴中はミネラルウォーターやノンカロリーのお茶などでこまめに⽔分補給を⾏っていただきます。

点滴時の⾎管の痛み

点滴治療全般に⾔えることですが、点滴刺⼊部に局所的な痛みを感じる場合がございます。
局所的な痛みを感じるのは点滴の速度が早すぎるために起こります。
特に⾼濃度ビタミンC点滴はビタミンCによる浸透圧差が⽣じ⾎管痛になりやすいです。
そうしたことから、当院では⾎管痛の予防対策として、マグネシウムの添加や、点滴速度の調整を⾏うことで痛み
の発⽣を予防しております。
それでも痛みがでた場合は、再度、点滴速度を調整したり、腕を温めることで対応いたします。痛みがある場合
は、遠慮なくスタッフにお申し付けください。

低⾎糖(めまい、冷や汗、疲労感など)

ビタミンCはブドウ糖と化学構造が極めてよく似ており、⾼濃度ビタミンC点滴によって体は「ブドウ糖が⼊った」
と勘違いして、⾎糖を下げるインスリンを分泌することがあります。
そのため、低⾎糖を⽣じることがごく稀にあります。
そのようなことから、患者様には点滴前にできるだけ⾷事を摂取していただくようにしていただいております。
また、体質的に低⾎糖になりやすいようでしたら、飴などで糖分を取りながらの点滴をすることをお勧めします。

⾒かけ上の⾎糖値上昇

糖尿病の⽅で簡易⾎糖測定器を使⽤している場合、⾼濃度ビタミンC点滴後に測定すると⾼⾎糖の値が出ることがあります。
ビタミンCとブドウ糖の化学構造が極めてよく似ているために起こる現象です。
そのため、指先採⾎で⾃⼰⾎糖測定をしてインスリンの量を決めていらっしゃる患者様は注意が必要です。
糖尿病患者さんの場合、簡易測定器で⾼⾎糖であった時にあわててインスリンを投与すると低⾎糖になってしまいます。
⾃宅で簡易⾎糖測定器を使⽤している⽅は、ビタミンC点滴12時間後は⾎糖測定を控えて下さい。

アレルギー

ビタミンCに対するアレルギーは稀ですが、稀に起こるアレルギー症状は、溶液に加えられたビタミンC以外の成分、もしくはこれらの成分に含まれた化学防腐剤が原因であることがほとんどです。
また、点滴終了後の、運動制限、⾷事制限、⼊浴制限などはありませんが、体の疲労予防のため、⻑時間の⼊浴はお控えすることをおすすめしております。

低カルシウム⾎症

ビタミンCはカルシウムをキレートする(尿として外に出す)働きがあり、⾎中のカルシウム濃度が低下して、筋⾁のけいれん、しびれなどの症状を認めることがあります。 症状が出た際はカルシウム製剤の投与を⾏うことで、すみやかに症状は緩和します。

その他

その他、これまでに以下のような副作⽤も報告されております。
・⾮常にまれですが腎結⽯を発症したという報告があります。
・⼼不全、腹⽔、浮腫に注意が必要です。
・腎不全に注意が必要です。(採⾎で腎機能を定期チェックする必要があります)
・G6PD⽋損症の⽅に溶⾎がおこることがあります。(⽇本⼈にはG6PD⽋損症は⾮常に稀です)

当院⻑が所属「点滴療法研究会」の⽂献について

⾼濃度ビタミンC点滴療法に関する国内外の臨床試験と医学⽂献を紹介しています。
詳しくは下記をご覧くださいませ。
https://www.iv-therapy.org/iv-therapy/reference2_clinical_study/

詳しい料金について